お金に関するコラム

サラリーマンは年収が1万円増えると、いくら税金で持っていかれるのか?

「給料、もっと上がって欲しい・・・」

「毎月給料から天引きされる額、めっちゃ多い・・・。
給料が上がっても、いっぱい税金とられるのかな・・・」

 

お給料、上がって欲しいですよね?

でも、税金は
「給料が上がれば上がるほど割合が増えていく」
という話を聞いたことありませんか?

 

実際に、給料が上がったら
どれくらい税金で持っていかれてしまうのでしょうか?

 

今回は

「年収が1万円アップしたら、そのうちいくらが税金として取られてしまうのか?」

を計算してみたいと思います。

 

とはいえ
単純に「年収÷毎年払ってる税金の額」で計算しても、答えは出ません。

 

そこで

「年収300万円のときの税金の額と、年収301万円のときの税金の額を計算し、その差額を出す」

方法で、年収が1万円増えるといくら税金で持っていかれてしまうのか?
を調べてみたいと思います。

 

日本は「累進課税(るいしんかぜい)」方式を採用していて

年収が高くなるほど税率が上がる(住民税は税率一律10%)ので

「年収300万円の場合」

「年収500万円の場合」

「年収1000万円の場合」

の3パターンで計算してみます。

 

 

今回は、できるだけシンプルな計算にするため
想定する人物は

「30歳会社員、1人暮らし」

の場合とします。

 

16歳以上の子供がいたり、専業主婦(夫)の配偶者がいれば、税金はさらに安くなる可能性があります。
が、今回はそういったことは一切考慮しません!

 

次の項で「税金の計算方法」を書いていますが

別に飛ばしていただいてかまいません!

・・・ややこしいので。

 

その次の項
年収別「1万円給料が上がったらとられる税金額」」に飛んでもらい、そこから読んでもらえば大丈夫です!

税金の計算方法

税金は「所得税+住民税」

ここでいう「税金」とは

・所得税(稼いだぶんだけ、におさめる税金)

・住民税(稼いだぶんだけ、住んでいる地方自治体におさめる税金)

この2つを合計したものをいいます。

 

 

私たちの給料から
毎月天引きされるのは、主に

「税金」と「社会保険料」

です。

社会保険料は税金ではありません。

計算方法がさらに複雑なので、年収ごとのおおまかな金額を計算しています。

このあと出てくる計算式で書いているので、そちらを参考にしてくださいね!

税金の算出方法

税金の計算は
全てを説明しようと思えば長くなるので、ポイントだけ解説。

 

税金の基となる数字は

年収-給与所得控除-各種控除ー基礎控除(所得税は38万円、住民税は33万円)

で算出します。

今回はシンプルにするため
各種控除は、社会保険料の金額のみの控除とします。

今回計算で使用する社会保険料の計算方法

単純に年収を12で割ったものを「標準報酬月額(保険料の計算の元になる給料の額)」として
平成31年4月以降の協会けんぽ(東京都)と厚生年金の保険料を基に計算。
(少し多めにしてキリのいい数字にしています)

 

給与所得控除の計算式は
以下の国税庁のHPにてご確認ください。

No.1410 給与所得控除(国税庁HP)

 

「給与所得控除ってなあに?」
という人は、この記事も読んでみてね!

「収入」と「所得」違いは何?サラリーマン的思考を外せばすぐわかる!「収入」と「所得」ってどう違うの?実は会社勤めの人にはこの違いはわかりにくいんです。 一度、サラリーマン的思考を外して考えれば、すぐに理解できるようになりますよ! 給与所得控除の意味、計算法なども解説しています。...

 

300万の給与所得控除は108万
500万の給与所得控除は154万
1000万の給与所得控除は220万

となります。(220万円が上限)

以上
基礎控除まで全て差し引いて出た金額が「課税金額」です。

 

住民税は、年収にかかわらず
この課税金額に10%をかけたものが税金の金額です。

 

所得税は
課税金額に以下の税率をかけ、さらに特定の金額を引きます(なぜこの数字を引くのかはここでは解説しません)

課税金額が195万円以下(今回の計算では年収300万円に該当)
・・・5%

課税金額が195万円を超え330万円以下(今回の計算では年収500万円に該当)
・・・10%-97500円

課税金額が330万円を超え695万円以下(今回の計算では年収1000万円に該当)
・・・20%-427500円

年収別「1万円給料が上がったらとられる税金額」

年収300万円の場合

社会保険料は、45万円として計算します。

年収300万円の場合の「所得税+住民税」の合計

所得税:
300万-108万-45万-38万×5%=54500

住民税:
300万-108万-45万-33万×10%=114000

合計:
168500円

 

年収301万円の場合の「所得税+住民税」の合計

所得税:
301万-108万3000-45万-38万×5%=54850

住民税:
301万-108万3000-45万-33万×10%=114700

合計:
169550円

301万円と300万円の税金の差額は
169550-168500=1050円

 

まとめ

年収300万円の人が年収301万円になると、税金は1050円増える
→稼ぎの約10%が税金で飛んでゆく!

 

年収500万円の場合

社会保険料は、70万円として計算します。

年収500万円の場合の「所得税+住民税」の合計

所得税:
500万-154万-70万-38万×10%=238000
238000-97500=140500

住民税:
500万-154万-70万-33万×10%=243000

合計:
383500円

 

年収501万円の場合の「所得税+住民税」の合計

所得税:
501万-154万2000-70万-38万×10%=238800
238800-97500=141300

住民税:
501万-154万2000-70万-33万×10%=243800

合計:
385100円

501万円と500万円の税金の差額は
385100-383500=1600円

 

まとめ

年収500万円の人が年収501万円になると、税金は1600円増える
→稼ぎの約16%が税金で飛んでゆく!!

年収1000万円の場合

社会保険料は、120万円として計算します。

 

年収1000万円の場合の「所得税+住民税」の合計

所得税:
1000万-220万-120万-38万×20%=1244000
1244000-427500=816500

住民税:
1000万-220万-120万-33万×10%=627000

合計:
1443500円

 

年収1001万円の場合の「所得税+住民税」の合計

所得税:
1001万-220万-120万-38万×20%=1246000
1246000-427500=818500

住民税:
1001万-220万-120万-33万×10%=628000

合計:
1446500円

1001万円と1000万円の税金の差額は
1446500-1443500=3000円

 

まとめ

年収1000万円の人が年収1001万円になると、税金は3000円増える
→稼ぎの約30%が税金で飛んでゆく!!!

 

30%とられてしまうのもオドロキですが

なにより

年収が1000万円もあると
税金と社会保険だけで300万円近くとられてしまうんですね!

1万円稼ぐなら、副業の方がいい?

解禁する会社が増えて
副業を新しく始めてみようと思う人も多いのではないでしょうか?

 

アルバイトなど給与所得(会社から給料をもらう所得)の場合は
最終的に本業の収入と合算するので税金的なメリットはありません。

 

でも、それ以外の副業であれば

「年間20万円以下の所得なら、確定申告の必要がない」

というメリットがあります。

 

ただし住宅ローン控除などで確定申告をしないといけない場合は、小額でも申告しないといけません。
また、どちらにしても住民税は申告の必要があります!

 

また、副業は
「必要経費が認められる」
という大きなメリットもあります。

 

たとえば
旅行記のブログを書いて、そのブログに貼った広告の収入で1万円を稼いだとします。

 

その旅行記を書くために使った旅費(交通費や宿泊費など)が1万円だった場合

もし、税務署がその1万円を全て必要経費だと認めてくれれば

ブログ収入1万円ー必要経費1万円=利益は0円

ということなります。
当然、ブログ収入に税金は1円もかかりません。

 

旅行が趣味の人であれば

「タダで旅行に行けたようなもの」

なので、とてもお得だと思いませんか?

 

本業の収入アップがあまり期待できない時代。

節税も兼ねて、副業にもチャレンジしていきたいものですね!